お知らせ！ 「うれしいトレペ」が変わりました
これまでご支援いただいていた「うれしいトレペ」の静岡製紙工業（以下静岡製紙） が、不況の波に飲み込まれ、先頃ついに幕を閉じました。
以前は、大手は純パルプ、中小は再生紙とすみ分けされていた家庭紙ですが、大手 製紙メーカーが再生紙市場に乗り出してきてからは、大手のトイレットペーパー安売
り攻勢にさらされ、静岡製紙のトイレットペーパーも赤字での出荷を余儀なくされて いました。
赤字出荷に耐えきれず、スーパーものの製造を中止するため工場閉鎖を決めたのは 今年２月。工場を閉鎖して、「うれしいトレペ」など環境派のトイレットペーパーだ
け他工場で作ってもらい、事務関係はこれまで通りに静岡製紙でやっていましたが、 それも立ちゆかなくなり、今秋、ついに会社を整理することになりました。
といっても「うれしいトレペ」はなくなったわけではなく、注文先が静岡製紙の関 連会社である（有）パーソンウィルに変わり、製紙は新和洋製紙（株）、加工は丸富
紙工（株）に移りました。
１１月８日、静岡製紙の社員（うれしいトレペ担当）で今も残務整理に残っている 伊藤さんに案内してもらい、２社へ見学に行きました。
両社とも静岡製紙の石川社長と懇意にしていただけあり、環境にも関心が高く、新 和洋製紙では同社の全製品を完全無漂白（塩素系も酸素系漂白剤も使用せず）で作っ
ていました。 ただし、古紙の洗浄の際、苛性ソーダ（石けんの原料）を使用しているためこれま で水だけで洗浄していた静岡製紙の「うれしいトレペ」より白くなります（もちろん
他メーカーのトイレットペーパーに比べれば白色度は低いですが・・）。
丸富紙工は、社名のとおり製紙部門はなく加工部門のみの会社で、公共施設などに 置く個別包装ものを得意としています。
パーソンウィルは、注文のとりまとめと同時に雑古紙回収も引き継ぎました。トラッ クを手配し、新和洋製紙に雑古紙を納めそれで「うれしいトレペ」を作ってもらいま
す。原料不足分は、新和洋製紙が通常使っているトイレットーパー原料である上質古 紙（企業から出る機密書類や印刷会社の断裁、牛乳パックなど）が使われることにな
るでしょう。
ちなみに伊藤さんは、残務整理後、来春くらいからパーソンウィルに再就職し、う れしいトレペを再び担当することになるそうなので、静岡製紙の名前はなくなったも
のの、トレペの精神は守られてゆくことと思います。
ピンチ！古紙不足！！
今回、製紙の街・富士、富士宮へ行き、当地の製紙メーカーが今、いかにきびしい 状況にあるか実感しました。
まず、一番の問題は原料不足だそうです。不況のため印刷会社や出版社からでる古 紙はもともと品薄。そこへもってきて中国が古紙を大量に買い付けているわけですか
ら、国内の製紙メーカーの手にわたる古紙は減る一方です。
また、富士地区の場合、川崎にできた信栄製紙の大規模工場の影響も見逃せません。 大都市圏の古紙が富士まで流れて来ずに川崎で処理できるようになったのです。新川
崎工場の本格稼働を目前に控え、戦々恐々の富士地区の製紙会社にも古紙がまわるよ うにするためには、まだまだ捨てられることの多いオフィス古紙の回収に本腰を入れ
る必要があるでしょう。
二番目の問題は製品価格の低迷です。スーパーの店頭に並ぶ１２ロール入りのトイ レットペーパーが１９８円ではメーカーはやっていけないそうです。廉価は一見、消
費者の見方のようですが、結果的に国内産業をつぶし海外からの輸入に頼る不安定な 構造を作り出します。
３番目の問題は、今の日本では「白くないトイレットペーパーは強引な値引き交渉 の対象にされやすい。少しでも高く買ってもらうためには白さが必要」という悲しい
現実です。このハードルを少しでも低くするために、今後もうれしいトレペを買い支 え、「トレペに白さは必要ない！」と訴え続けていこうと思いました。
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※もちろん個別包装なしもあります |
（静岡製紙のFAX番号を移 したのでFAXだけは今までと同じ番号です）
製品は、注文の少なかった短幅トレペとティッシュをなくし、普通幅の１００ｍ巻 きと６５ｍ巻き、個包装有りとなしの４種類です。
価格はこれまでと同様です。 ちょっと色白の「うれしいトレペ」、良かったらぜひお試し下さい。 |
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